社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2014年5月28日水曜日

企業の社会貢献 第6弾 ~2014年度JT(日本たばこ産業株式会社) NPO助成事業~発表会

企業社会貢献 ~2014年度JT(日本たばこ産業株式会社) NPO助成事業~

 5月14日(水)天王寺都ホテルにて2014年度の助成金交付式・活動成果発表会がありました。
 JTは「社会福祉分野」における活動の一環として、地域コミュニティの再生と活性化を推進していることから、この助成金も地域と一体となって課題に取り組む公共性を有した非営利法人が対象となっています。今回は全国から251件の応募があり、5.6倍の狭き門をくぐり抜けた45団体が助成決定となりました。

 採択されたNPO法人は、いずれも子どもから若者を中心とした支援内容でした。偶然にもこれらの3団体は「活動が優れている」「今後が注目の団体」「ちょっと気になる団体」をテーマに当センターが2011年からリサーチをさせていただいた団体です。いずれも設立年数は違うものの、社会問題に先駆的に取り組まれていて、今回の採択も選ばれしところが選ばれたとの感がありました。
 これより前にセンターへご来所されたJT大阪支店のNPO担当者も、審査に際して各NPO法人に訪問されたそうで「いい団体を選ばれましたね」とお話をするととても喜んでいただけました。
 

 さて大阪支店管内で採択された3団体は以下の通りです。
 ●NPO法人D×P
 事業名:「卒業後のニート、引きこもり化を予防する、地域の社会人との交流事業・職業体験」
 ●NPO法人ZUTTO
 事業名:「市場と商店街等地域と作る不登校・ひきこもりなど生きづらさを抱えた若者の居場所」
 ●NPO法人西淀川子どもセンター
 事業名:「夜間サテライト事業 ~子どもの心に届く子ども支援を~」

 さらに2013年の採択団体の活動成果発表もありました。
 ●NPO法人ジオライフ協会
 事業名:「若手就農家が循環型農業を学ぶ連携 アグリチャレンジ研究会」
 ●社会福祉法人 一麦会(麦の郷)
 事業名:「古民家で障害者、若者、高齢者が働き集えるコミュニティカフェづくり」

 当センターでも助成金の書き方、団体に適した助成金の選び方等のご相談を受けますが、常々採択される団体では申請の際に何を大切にして書かれるのかお聞きしたく、最後の質疑応答で皆様にお聞きしましたら丁寧にお答えいただきました。
・自分たちはどういうことをやりたいのか、ぶれていないか。自分たちに思いにピッタリあう助成金を選んでいる。
・農業は自分ごとではなく、10~20年後の次世代につなげていく思いを言葉で表現している。
・多角的な視点で、自分達の創意工夫でふくらませる。
・事業の支出を立てて収入の方法を考えるが、不足分として助成金を探す。要綱を理解した上で申請し、JTならこの事業を喜ぶのではと思いを込め、ソーシャルインパクトのある内容を提案している。
・書類の作成には苦労をしている。助成金にあわせるのではなく、自分達のやりたいことを書いている。子どもが孤立しないように、みんなの問題として考えてほしい。

 どの団体もまずは「やりたい事業」ありきで、その事業にあった助成金を選んでいることが共通しており、小手先のテクニックではなく助成金に団体のミッションが込められていることが見て取れました。これらの助成金が熱い思いで活かされることに期待されます。

(文責:小野靖子)