社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2013年7月10日水曜日

「閃きフューチャーセンターvol.2~20年後の自分・家族・地域の未来に思いをはせる~」♪ (ミニレポート)


今を遡ること約1ヵ月-。

レポートが大変・大変遅くなってしまったのですが、烈しい雨の降る6月15日(土)午後、大阪市北区社会福祉協議会4階会議室にて「閃きフューチャーセンターvol.2 ~20年後の自分・家族・地域の未来に思いをはせる~」を開催しました。

「閃きフューチャーセンター(セッション)」は、私たちが昨年度から取り組み始めた、対話を重ねる場づくりの試み。
性別・年齢・職業などの異なる多様な立場の人々が集い、地域や社会の課題につながるテーマに沿った対話を重ねることで”何が”生まれてくるのかを大切にする取り組みです。

今回は、大好評だった今年1月開催の第1回目(この回の様子はこちらからどうぞ)に引き続き、その第2弾として実施。

 この日、ずぶ濡れになりながらも、この場に集ってくださったのは22人の男女。年齢も20代~60代と様々、学生・会社員・行政職員・NPOメンバー・リタイアしている人・求職中の人・介護中の人などそれぞれの立場もさまざまな人たちです。

 
patch-workのお二人(左・村上さん、右・丸井さん)
今回のテーマは、「20年後の自分・家族・地域について思いをはせる」。20年後の自分を想像することで、これからの地域や社会のあり様について考えるダイアログ(対話)を試みました。

前半は、フロントランナーとして「patch-work」の村上さん・丸井さんのお二人が登場!
おばあちゃんたちが趣味のパッチワーク作りを通じて若者と楽しくつながれるコミュニティ&生きがい(仕事)を作り、地元の素材(播州織・そろばん、淡路島の大漁旗etc.)を活用することで地域の産業振興も視野に入れた取り組みについて、その概要をお話いただきました。
 
いいとこ探し&シェアの真っ最中!
家具デザイナーという本業の視点を活かしたデザイン性の高さと、高齢化社会における高齢者の孤立化・孤独死防止の先駆的事例として、これからの可能性がいっぱい詰まったワクワクする活動のお話に、参加者の皆さんの目もどんどん輝きを増していきます。その後のpatch-workさんの活動についての”いいとこ”探し&シェアのワークは、皆さんから伝えたいことがたくさんあって、お二人とも引っ張りだこの大盛り上がりでした^^
熱心にワークする皆さん。初めてこの場で出会った方々です♪
そして、後半は「自分マトリックス」(!)を使ったグループワーク。3×3マスの表に各自の過去・現在・未来についてのキーワードを記入し、それを使って自己紹介をした後、なんと、その表をマスごとに切り離し、キーワードの書かれたカードに加工! カードを組み合わせたり、キーワードからの連想によって「こんな社会になったらいいな」「こんなことが実現したらいいな」という社会や地域の未来についてのプランをテーブルごとに練り、最後にプレゼンによって共有しました。 
出てきた未来の一例としては・・・
 
●ボーダーを越えよう! : 世代・地域を超えたつながりを生むワークキャンプ・出会いの仕組みをつくる(リアル&バーチャル)

●OBD48 : オヤジの社会的孤立を未然に防ぐ、オヤジの場作り。ゆるキャラに続く地域おこしの切り札として、同世代への応援歌である(基本)悲しみのバラードをリリース予定。

●”ティオシパエ”(※1)な未来 : 地域でみんながつながって、楽しみながら助け合う血縁の有無を超えた”拡大家族”な未来

(※1)ネイティブアメリカン・ラコタ族の言葉で、日本語でいうと”拡大家族”という意味。家族という血縁単位を超えた、もう一つの大きな家族のようなもの。ベースになる深いところで、ある信頼感を共有しているような間柄のこと。

 

●教師アイドル化計画 : 教師がアイドルに学び見せ方・伝え方をプロデュース、学校に行く、学ぶことが楽しくなる教育の未来
 
他にも、「仕事=楽しい」未来などなど、いろいろな未来の可能性が展開されました。
 
プレゼン時には、第1回に引き続き、ブルーと白のふわふわボールが会場に飛び交って(^^)、たくさんの共感と笑いに包まれました! 第1回に引き続き、全体のファシリテーションを担ってくださった成松さんの人柄がにじみ出た、あたたかく安心感に満ちた空気でいっぱいの対話の場となった今回のフューチャーセッションでした^^

以下、皆さんからいただいた今回のアンケートからの抜粋です↓
●高齢者と若者がつながることが大事ということはわかるが、実際にやっている実例を見て勇気づけられた
●発表の仕方がバラバラだったのに、どのチームも個性があって楽しそうだったので、やり方にとらわれてないけど、未来についてともに考える機会をありがとうございました!
●違った考えの人がアイデアを出し合って、ひとつの物語が生まれる喜びを得た
●いつも考えないキーワードから連想される未来が心に響いた
●こんなに自分のまちや社会に関心を持ち、行動する人が多いことに驚いた!
●未来について時間をとって考えることの大切さを感じた
●地元に関係をしっかり作ること、つながり作りが大切だし、その手法を考えていきたいと思います
●今日は若い人~おや世代の人までいっぱいいて、すごくよかった(20代会社員)
●自分の将来の居場所について「ほっとけない!」と思いました(20代学生)
 
対話することで何が変わるのか、と問われることがあります。
自分でも、対話によって本当に何かが変わるのだろうかと、途方にくれるような、心もとない気持ちになることがあります。
ただ、閃きフューチャーセッションに参加してくださっている皆さんが対話の時間を経るにつれ、何か開かれた感じに変わっていかれる様子を毎回目の当たりにして、また、自分もいくつかのセッションに参加して得た体感から、対話には、何か計り知れないチカラがあるのだなぁという実感は、自分の中で徐々に強くなっています。
 
スピードがどんどん早くなっている今の世の中ですが、時間をかけてじっくりと対話を重ねる場を、私たちはこれからも設けていきたいと思っています。もしご縁があれば、一人でも多くの皆さんと、未来につながる対話をともに紡ぐ場でお会いできたら嬉しいです。
 
次回の「閃きフューチャーセッションvol.3」は、今週土曜日の7/13(土)13時~17時、伝統芸能の文楽を通して「生きづらさ」や「生きかた」を考えることをテーマに、伝統芸能に縁の深い神社・高津宮(最寄駅:地下鉄・谷町九丁目)にて開催します。
 
ぜひ、たくさんの皆さんのお越しをお待ちしています♪(市居)
 
7/13「閃きフューチャーセッションvol.3~いにしえの文楽の世界に思いを馳せながら、現在の社会問題を考える~」の詳細はこちらをご覧ください!