社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2013年7月25日木曜日

一次救命処置を習おう! 森ノ宮医療大学ライフサポートクラブ × 手話サークル北 「こむりんく」でマッチング!

711日(木)19:0020:30 大阪市立北区民センターで「手話サークル北」(代表:和田佳郎)のメンバーを対象に、森ノ宮医療大学ライフサポート部(住之江区)による『一次救命処置講習会』が開催されました。

今年3月に森ノ宮医療大学ライフサポート部から大阪市港区社会福祉協議会へ救命処置活動をもっと広げて行きたいとのご相談があり、当センタースタッフも同席。センターのマッチングシステム「こむりんく」へ資源提供-『AEDを用いた一次救命処置講習会』をしていただいていました。
http://ocvic.blogspot.jp/2013/03/blog-post_27.html 
(森ノ宮医療大学ライフサポート部リサーチ・レポート)
http://www.ocvic.jp/comlink/com_material/index.cgi?MODE=FIND&key=341
(「こむりんく」資源提供)

一方で「手話サークル北」の和田代表はサークルでは手話の勉強だけではなく、聴覚障がい者へ必要な情報を提供したいとの思いもあり、当センターの「こむりんく」で資源提供-『一次救命処置講習会』をご覧になり「!」 ―これは障がい者も健常者も必要な情報と閃かれ、「こむりんく」に応募されました。

当初は手話通訳者と聴覚障がい者の20人規模と予定されていましたが、手話奉仕員養成講座入門過程の講習生の実習も兼ねる事になり約30人が受講することになりました。また、これを受けて森ノ宮医療大学ライフサポート部から10人、藍野大学(富田林市:短期大学部)10人、大阪市立大学医学生2人、大阪市消防署3人と総勢50人を超え、開始前から広い会議室も戸外の暑さに負けない熱気にあふれていました。

冒頭の挨拶では和田代表からは救命の大切な知識と技術を学び、初級者は通訳も学んで情報を共有したいと話されました。森ノ宮医療大学ライフサポート部からは白上哲平代表は救急車が到着するまでは8分を要し、その間の心臓マッサージやAEDを使用した一次救命処置の大切さを説明されてから早速デモンストレーションが行われました。

まず、倒れている人を見つけたら・・・
●周囲の安全確認をしてから
 ①声をかけて反応をみる
 呼吸の様子を見る 離れて10秒間観察
●周囲に声をかける
 ③119番通報して下さい
 ④AEDを持って来て下さい
 ⑤たくさんの人を呼んで下さい
●胸骨圧迫(心臓マッサージ)
強く(胸部を5cm押す)、早く100/分)、絶え間なくを繰り返す。かなり疲れるの多くに人がいたら交替をしていくなどマッサージは中断しないことが大切。

会場では人体や心臓マッサージの訓練機器を使って45人単位での実習となりました。①~⑤の手順を思い出しながら、最初は恥ずかしさも手伝って自信無さげでしたが、一人二人と実習を重ねて行くうちに真剣な顔つきに変わっていきました。手話通訳では日常余り使われることのない「AED」「胸部」「心肺」などの専門用語もありましたが、通訳の方も必死に伝え、聴覚障がいの方は〈⑤たくさんの人を呼んで下さい〉では機転を利かせて大きく手を振る動作ではメンバーからは拍手が沸き起こりました。また、会場は胸骨圧迫(心臓マッサージ)のテンポの手拍子があちこちで鳴り響きました。

AEDの操作では操作説明書もありましたが、音声ガイダンスに従って手話通訳をされました。強い電流が流れるので患者に近づくことは危険との説明に、一同思わず後ずさりをする場面もありました。
実習が終わり質問コーナーでは「胸部圧迫で骨折をさせてしまったら責任は?」との質問には「この点は法律で守れていますし、骨折は治りますよ」との解答に「分かりました、遠慮なくさせていただきます」との声に笑いが起こりました。
 森ノ宮医療大学ライフサポート部の白上代表は「保育園の職員や保護者、区民祭り、大阪マラソンでも活動をしているが、今回のような方々を対象とするのは初めてでした。多くの方にもっと一次救命処置を知ってほしい」と語ってくれました。白上代表のTシャツのイラストはマッサージする部位の「胸骨」が描かれており、大阪市消防署救急救命士の手書きの温かさが表れていました。

クラブ活動の一環でこれだけの人達を巻き込んで実施された講習会に「こむりんく」がこういったカタチでお役に立てたことが何よりでした。毎日続くこの猛暑に熱中症が続出と連日報道されています。今回の講習が自身も含めて、何時か役立つ場面があるかも知れないと痛切に感じました。(小野)