社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2013年6月19日水曜日

ヒルトン大阪×第一学院高等学校「ホテルツアー/バックヤード見学ツアー&就労体験」が実現!

2013年6月5日(水)ヒルトン大阪(北区)にて、第一学院高等学校(北区)の生徒19人の就労体験が行われました。これはヒルトン大阪の社会貢献の一貫として、ボランティア活動に関心のある従業員が中心となり、企画から運営までを行いました。

4月にボランティア活動をしている大塚妙香さんから、ヒルトン大阪の”強み”を活かしてイベントのサポート、寄付、チャリティーディナーなどを行っているとのお話しを聞きました。一方で、以前から通信制である第一学院高等学校の大阪キャンパス長・山口礎人先生から、生徒の「人間力」「コミュニケーション力」を高めるために、生徒に是非とも就労体験やボランティア活動の体験を通じて、生きた学習の機会を作りたいとご相談を受けていました。2つのご相談をお聞きする中から、今回のプログラムが実現しました。
 
♪ それでは読者の皆さまもご一緒に今から「ヒルトン大阪~ホテルツアー」をご一緒しましょう ♪

ロビーでは緊張した面持ちの生徒たちは、ヒルトン大阪のスタッフに笑顔で出迎えられ、宴会場に案内されました。まずはヒルトン大阪のメンバー7人が自己紹介。営業、宴会、ルームサービス、コンシェルジュデスクと担当もさまざまですが、全員共通して「毎日新しい発見があります。何かひとつ学び、身につけてください」と素敵な笑顔で語りかけてくれました。

ここで同ホテル副総支配人のジェームス・マーフィーさんから、ユーモアたっぷりのオープニングスピーチがありました。ヒルトン大阪は1986年に外資系としては初めて大阪に進出し、525部屋を有し利用者の半数は外国人で利便性が良いのでビジネスマンが多いと説明されました。またヒルトンでは「“お客様を大事にする”をモットーに、ニーズを理解し、そのニーズに対するサービスを提供していくことにより、お客様に本当に喜んでいただきたい」と熱く語られ、生徒たちも真剣に聞いていました。質問コーナーでは生徒たちも緊張がほぐれたのか「ヒルトン大阪の日本ならではのサービスは?」「1ヶ月の売り上げは?」「副総支配人の入社のきっかけは?」などなど鋭い質問が飛び出しました。

次に、ホテルツアーの前に、航空会社に勤務していた経歴のあるAzwin Ferdauz(通称アリ)さんからは「ホスピタリティ=おもてなし」について説明がありました。「ホスピタリティは普通の仕事ではなく、ゲストの心を掴むことで満足して頂くことが仕事の上で何より大切であり、結果としてリピーターにつながることになる。そのためには礼儀と極上の笑顔が必須」と「アリのスマイルレッスン」が開始されました。極上の笑顔を作るには『ウィスキー』と発音するその際の表情で、生徒も照れながらもアリの笑顔の虜になっていました。

さて、笑顔の準備もでき、2班に分かれて「ホテルツアー」開始!まずは料金を決定する「レベニューオフィス」では予約受付が実際に行われていて、生徒も緊張気味に見学。同じ階では24時間稼働し1000食の調理が可能な厨房にみんな興味津々でした。地上140mの35階のレストランの眺望は素晴らしく、晴れた日には明石海峡大橋が見えるそうです。チャペルでは結婚式のBGMを聞きながら婚礼担当から式の説明がなされ、生徒もしばしウットリと将来に思いを馳せていました。

客室は贅を尽くした客室のスイートルームやミッフィールームには歓声やため息が漏れました。そして今回の目的である就労体験の「ベットメーキング」は3室に分かれてシーツ、枕、羽毛布団を整えます。先生はこの道10年のベテランベットマン・岡本博康さん。まずは手際よく見本を見せていただきますが、生徒たちは汗だくになりながら悪戦苦闘し、2年生の男子生徒の羽毛布団の出来は5点と採点されガックリ…。

「ベットメーキングはホテルの顔でヒルトンスタイルがあります。私はお客様が入室して、ベットを見て『オー』と言われたいのです。汗をかき息も上がりますが、息を整えて廊下に出ます。お客様には疲れた顔は見せません」と岡本さん。華やかなホテルの裏方のプロ意識に自然と拍手が起こりました。
   

最後に人事部からは一人一人に修了証が渡され、全員で記念撮影を行いホテルツアーは修了しました。生徒のアンケートには「お客様のように接してもらった」「笑顔を活かしたい」「やりがいがあって、楽しそうに仕事をしているのを見て、私もやりがいのある仕事をしたい」「丁寧に話が出来るようになりたい」と熱い思いが綴られていました。ホテル側からもスタッフが一番喜んでいましたとのメールも頂きました。
  

ヒルトン大阪、第一学院高等学校ともに喜んで頂き、これからもこのような機会を作っていきたいと改めて感じた一日でした。(小野)