社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2012年12月20日木曜日

大川小学校の悲劇をくりかえさないために…

映像を見ながら現在の状況を説明
去る12/10()、市立社会福祉センターにおいて東日本大震災関連講演会「84人が犠牲になった大川小学校に学ぶ」が行われました。講師は宮城県にある「NPO法人ここねっと」理事長、佐藤秀明さん。佐藤さんは、東日本大震災がもたらした津波によって、全校児童108人のうち74人、教職員も含めると84人が犠牲となった宮城県石巻市立大川小学校の出来事を検証し続けておられます。
 講演では、震災当日や教育委員会との話し合いが撮影された映像をを見ながら、残された子どもたちや保護者の現状をじっくりと語ってくださいました。


88人の参加がありました

 佐藤さんは言います。「残された子どもたちは傷ついています。一緒に手をつなごう、仲良くしようとは言わないでください。時間をかけてしばらくは見守ってほしいのです」と。そして、「私たちは、検証を進めることで対立しようとしているわけでも暴露しようとしているわけでもありません。このような事が二度と起きないよう、事実をしっかりと把握して丁寧な話し合いを重ねていきたいのです」と。
NPO法人ここねっと理事長
佐藤秀明さん

 

 講演の最後には佐藤さんによるオカリナの演奏があり、緊迫したお話が続き張りつめていた参加者の気持ちをなごませてくれるものになりました。今回のお話は「感動した」あるいは「悲しかった」という事だけでなく、「地元の地域ではどうすべきなのか」を考えていかなければならないと感じました。
 なお、今回の講演で募金いただいた合計30,875円は、大川小学校における今後の検証活動に使用されます。
 ご参加いただいたみなさん、また、募金に協力いただいたみなさん、そして、佐藤先生、本当にありがとうございました。(川口)