社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2012年12月18日火曜日

梅田でミツバチ?! 「梅田ミツバチプロジェクト」をご存知ですか?


都会のビルの屋上(赤丸部分)でミツバチが飼われています!
皆さん、大阪・梅田の、阪急電車・梅田駅のすぐ側の、茶屋町のビルの屋上で、ミツバチが飼われていることをご存知でしょうか?

そんな“びっくり!?”な取り組みを、情熱をもってやっておられる方々の集まりが「梅田ミツバチプロジェクト」(代表:松本剛さん)。
2009年9月に結成され、①都市養蜂活動を通した自然環境保全への提言、②ハチミツを利用した地域社会貢献、の2つを大きな目的として、日々、大阪を花と緑にあふれた街にし、美味しく、美しい社会環境作りを目指して活動しておられます。

お話してくださった代表・松本さん(右)と枌谷(そぎたに)さん(左)
去る12/11(火)、この「梅田ミツバチプロジェクト」さんに、今まで&これからの活動のお話をお聞きしに行ってきました♪

ことの始まりは、古いビルをリノベーションして、まちを元気にすることが何かできないか?との松本さんたちの思いから。
いろいろと各地の事例を調べていく中で出会ったのが『銀座ミツバチ物語―美味しい景観づくりのススメ』という一冊の本でした。
松本さんは、農業用の発動機やトラクター、耕運機などを製造・販売しているヤンマー株式会社にお勤めされていて、日頃から、農家の自律的な経営を本当の意味で支援するために会社として何ができるのかをずっと考えておられたといいます。

そんな時に出会ったのが、銀座という大都会で都市養蜂を行うことで、都市の自然サイクルを豊かにし、そのことで人も街も活性化させつつ、都会と農村の交流を促し、顔の見える関係性をつくることにより農産物の価値を高める効果も生み出している「銀座ミツバチプロジェクト」の実践例でした。
松本さんは「これだ! これこそ、我々がやるべきことだ!!」との確信を得て、先輩である「銀座ミツバチプロジェクト」を早速訪問。協力を仰ぎながら、手探りで活動を進めて行かれます。大阪市の条例が、養蜂の許可を得ることに関しては全国的に非常に厳しい内容だったことなど、様々な困難を乗り越えながらも、松本さんはヤンマー㈱の社長さんをも熱い思いで巻き込み、ヤンマー本社の屋上で養蜂を行う「ビーガーデン」設置の許可を得ることに成功! また、ヤンマー㈱のCSRプロジェクトの一環として、社内に「ヤンマー梅田ミツバチプロジェクト推進事務局」の期限付き設置(NPO法人化までの期間の暫定プロジェクト)も実現し、現在、松本さんが選りすぐった若手約10人が事務局メンバーとして、他社のプロジェクトスタッフと共にミツバチの日常的な世話を担当しているそうです。

ミツバチというのは、環境指標生物の一種。ミツバチが快適に暮らせる環境は、多くの生き物(人間)にとっても住みよい環境であるということなのだそうです。その、ミツバチがいきいきと暮らせる梅田のまちを実現し、ミツバチが受粉を促すことでまちの緑や果実が豊かになり、それによってまちに鳥が戻り、自然の循環がしっかりと巡っていく。また、ミツバチからの恩恵であるハチミツを媒介にして、まちの人や地域や企業がつながりコミュニティを再生していく――。

梅田での取り組みは、都市養蜂を始めてから、まだ1年と9ヵ月。しかし、地域の自治会や近隣の企業とのコラボレーション、思いのある人々とのつながりを着々と深めていっておられます。松本さんやスタッフの枌谷(そぎたに)さんのお話からは“梅パチ”(梅田ミツバチプロジェクトで飼っているミツバチのことをメンバーさんはそう呼びます)への愛情が溢れていて、お話を聞いていて本当にワクワクしてきました!
今後の展開が本当に楽しみな取り組みです☆

その“梅パチ”たちが作り出した“蜜蝋(みつろう)”を使った、メンバー渾身の力作“菜の花ろうそく”が、翌日の「1000000人のキャンドルナイト@OSAKACITY2012Winter」の茶屋町ナイトにて「茶屋町画廊」さんとのコラボで展示される、ということをお聞きし、仕事帰りに立ち寄ってきました! 
さすが画廊さんだけあって、展示用のハチの巣型のホルダーや、ミツバチの影が壁に映りこむキャンドルホルダーなど、とても素敵なしつらいでの展示にうっとり。
ハチミツ色のミツロウキャンドルは素敵に炎を揺らがせ、冬のひとときを本当に幻想的に演出していました♪(市居)

ハチの巣をイメージしたキャンドルホルダー


メンバー渾身の作! みつろう菜の花キャンドル